Klang-Gear Blog

DTM中年、martin の アマチュアとして 生きて熱く音楽をやるということを ダラダラ書く日記。

M3に向けて!フィールドオブざくアク 全曲教えちゃいます第二弾。

M3に向けて!フィールドオブざくアク 全曲教えちゃいます第二弾。

 

先日に続き後半編です!

昨年の「バトルオブざくアク」でもファンの方が
Twitterを通して全曲感想なんかを書かれていたり、
ほんとリスナー様が熱心なコンテンツなので
ついつい熱く語りたくなりますね。

一部の方には既に前半を見て頂いてありがとうございます。
16曲もありますので、一発ではよう書ききりませんでした(笑


・9 提供 / アメモモリ ~大湿原と雨音の演奏会~
(原曲:アメモモリ)

 

聴きどころ
・タイトルの通りと言わんばかりの幻想的な雰囲気。
・迫力と美しさのどこも損なわない抜群のサウンドメイク

 

若くして音楽活動のプロとしてご活躍中の提供さんです。

提供さんの技術力や表現力の高さも恐れ入ります。

低音のずっしりとしたドラムやベースで迫力を確保しつつも、
聴き心地が良い空間をシンセ等で演出して、
タイトルにあるような不思議な世界観を見事に再現しています。

全体的にサウンドをきっちり締めてますよね。
どうやってそんな若くしてこの境地に辿り着いたのですか。
音楽以外も頑張らなくちゃだめだよ。(笑


・10 埼玉最終兵器 / Vy-Vy-heaVy
(原曲:VyVy)

 

聴きどころ
SSHさん(埼玉最終兵器さんのあだ名)の期待を裏切らない展開!
・ライブハウスのような臨場感、迫力!

 

安定のSSHさんなんですね。(笑)mozellさんの曲の中では
珍しく(昔は珍しくなかったけど)もともとギターのヘヴィなリフが中心ですので、
ここは完全にSSHさんの得意とする音楽性で一致してたのではないでしょうか。

ステレオから飛び出んばかりのリフの圧力、
メタルに精通するSSHさんならではのベースやドラミングのフレーズ。
マニアックな製作上の話ですが、本当に弾いてるように聴こえてしまう
打ち込みギターソロの凝った打ち込みは流石です。

間をじっくりととったイントロもメロディインするところへの
高揚感を演出してますね!原曲のイメージを失うことなく、
厚さ・重さをSSHさんらしく演出した原曲延長タイプのアレンジです。

 


・11 梅干茶漬け / 青を駆け抜ける
(原曲:遠き青の時代)

 

・ドラムとベースのこの音作りが懐かしい。
・さくっとファミコンアレンジしただけではない構成のカッコ良さ!

前作ではロマンシング・サガのバトル曲風なバトルオブアリープのアレンジ
(演奏感、楽器、音質など)を披露した梅干茶漬けさん。


ロマサガ音楽が好きな方はあまりのロマサガフィット感に
「え?ロマサガのカバー?」と思った人も多かったのではないでしょうか。

そして実は今回もファミコン的要素がたっぷり入ったアレンジです。
前回は上記の通り、ロマサガのシンフォニーロックみたいな雰囲気全開で
打ち込みによるバンドサウンドって感じだったのが、今回はFX的な
ファミコンサウンドをふんだんに使ったチップチューン寄りな感じ。

Bメロでリズムを変化させていくところとか構成もカッコイイですし、
スクエアリード(矩形波)のぶっ飛び方も技術的で非常にいいです。

これまたマニアックな制作の話ですが、ドラムにLofiをかけてちょっと
曇らせる、SFC当時のスクエア音源完コピを目指してやってた人は
この演出をよくやってましたね。

 
・12 大嶋啓之 / Swinging Snowflakes
(原曲:雪渓の華)


私とmozellさんが若い頃から尊敬していた大嶋啓之さんです。
(個人的に交流があったわけではないのですが)
前作のバトルオブざくアクに引き続き参加されています。

昔、こういう人がプロになるんだろうと思ってたらやっぱり
プロになられたお方ですが、当時の音楽SNSMUZIEだったり(死語)
同じような時代を生きていた同級生・先輩的な存在でもあります。
現在はPCゲームの「英雄*戦姫」やアニメ「アクセルワールド」にも
楽曲を担当されています。

今まではあんまり対個人のプロジェクトは公表されてなかった
印象でしたが、今回の作品は大嶋さんのウェブでも宣伝されています。
https://perfectvanity.at.webry.info/


前回のバトルオブアリープで見せた大物感は素晴らしかったですね。
スロー・スイングにエスニックな楽器をかけあわせたような
クロスオーバーなアレンジで、枯れた陰鬱な大地やその寂れた空気感を感じさせる
とても味わい深いアレンジでしたが、

今作は賑やかしいパーティ感を感じさせるビッグバンドアレンジです。
原曲はシリアスでちょっと東洋的なメロディでビッグバンドに
向くのかと思いきや、ものすごくはまってますよね。
この辺プロの技だなぁ…と改めて惚れ惚れするところ。


ドラムやベース、ブラス回りの打ち込みも丁寧で、
いかに精密に楽譜を打ち込む事が大事か思い出させてもらいました。


・13 mozell / Last Hope Bird
(原曲:LAST HOPE)

 

先行フル公開されたmozellさんご本人のセルフカバー。

mozellさんはもぜコンなどにおいて自作曲のパロディ的なものを
今までも何度かやられているんですよね。
「バンベスト(バンバード+Harvest Dance)」
「いにしえのVyVy (いにしえの魔術書 + VyVy)」あたりそうですね。

今回は Last Hope + バンバード。
バンバードの軽快な風のようなリズムLast Hopeの旋律をうまくアレンジして
綺麗に風に乗ったなぁという印象です。
元々、題名からしても、ざくアクでの演出にしても「一縷の希望」を

イメージさせる曲なのですが、このアレンジではその先にある
明るい「未来」を感じさせる…そんなアレンジです。

Last Hopeと言えば、ハグレ大祭りの雪乃イベント等での回想シーンなど
非常に重要なイベントで採用されている楽曲ですが、この力の抜けたトランペットが、
なんか琴線に触れ、叙情的な世界を視覚化してしまうんですよね。

ライブを良くやっている私の個人的な意見ですが、
この13トラックがエンディングで、後ろの楽曲がアンコールって感じなんですよ。

後述しますが、ファイナルトラックで再びLast Hope(by ああああさん)なのですが、
mozellさんのLast Hope Birdは 14のイスカさんのWitchアレンジ、
15のZiki7さんの貝がら峠、そして最後のLast Hopeに続く伝書鳩、みたいな感じに
なっていてこれがまた感慨深いのです…!
ぜひこのエンディング4連発はスルーで聴くとジャンルは違えど
組曲のように聴こえてきます。ぜひその感動を味わってほしいです。

賛同者あつめてもぜさん楽曲縛りの演奏会として、
本当の"もぜ演"死ぬ前に一回したいわ…。

 


・14 翡乃イスカ / the witch under a blue sky (ISK "anthem" Remix)
(原曲:the witch under a blue sky)

 

音ゲーの世界で活躍される太く熱い音を出すイスカさんですが、
本人は日焼けした事ある?くらい真っ白で激細い若者です(笑)

私が音ゲーのジャンルに精通してないのですが、
(私の頭はダンレボとビーマニで止まってしまってる…)

前作のバトルオブマリオンは昔はまっていたプレステのレースゲーム、
リッジレーサーレボリューションを思い出すハイテンションでハードなEDM。
スラップベースのブリッジとか細かい細工が非常にイケてました。

今回もジャンルとしては近い物でありますが、イスカさんの原曲のメロディ表現に
対するリスペクトを感じる素晴らしいアレンジになっています。
スピードを抑えて原曲と同じくらいのゆったりとしたテンポで
ダンサブルかつメロディックなEDMアレンジと言えるかな?

フィルターを駆使したシンセやFX、スタッターを複雑に絡めた
幾何学的な音楽空間にWitchの切なげなメロディが映えるという感じで、
とてもテクニカルなアレンジでした。

キメや各所のアクセントもかっこよく、EDMのアレンジを含め
設計図の描き方が素晴らしいなとつくずく感心してしまいます。


・15 ziki_7 / Calling
(原曲:貝がら峠 ~Long Version~)

 

ziki_7さんももぜコン2から参加されている常連メンバーで、
mozellさんの曲の良さを熟知されていらっしゃいますが、
今までもジャンルにとらわられない多彩で叙情的なアレンジを展開されてました。

原曲はアップテンポでパーカッシブなリフフレーズと
勢いのいいブラス系のメロディが印象的なナンバーです。

これをゆったりとしたリズムで奥行きと広がりのあるスケールの大きな感じで、
和音ワークも相変わらずステキですし、サビの一連のメロディをより
叙情的に感じさせるアレンジだなと思います。

サビに入る前のぐぐっ!と上がってくる感じの演出とかゾクっときますね。
最初から泣かせにきてるやろ~!みたいな感じで聴き入ってしまいます。

貝がら峠、Last Hopeともに終盤の演出の重要曲ですから、
先の説明のように、このラス2でこの曲が来るのがたまらない。


・16 ああああ / for my dearest
(原曲:LAST HOPE)

 

そしてアンコール最後の曲がまたLast Hopeに戻ってくるわけです。
mozellさんの企画では基本的には楽曲の指定はなくて、参加者の皆さまが
自分でお気に入りの曲を選ぶんですが(後から被りなどは調整)、
今回特にmozellさん側から選んでなくてこのようなコンセプトを感じるような
終盤の構成にできたことは奇跡的だなあ、と思ってしまいます。

ああああさんも継続参加のメンバーです。
イスカさん、梅干茶漬けさんと同じ音楽チーム所属で、
今回3人全員参加という形になりましたね。みなさん若いです。

ああああさんもジャンルの壁を越えて色んな創作に対応されてますが、
mozellさんの企画ではピアノを巧みに使ったアレンジが特徴でした。

今回も美しいピアノがストーリーの中心にあります。
そしてサビに展開していくにつれ仲間が増えるようにオーケストレーション
広がっていく演出は、まるでハグレ王国の人々の輪が広がっていくような
感じがして実に泣けました。

特にサビの後半はコード進行を少し切ない方向に
持っていていくあたりも非常にニクい演出ですね。

最後は主人公のピアノがなくなって粉雪のようなベル系のシンセで
風化するように消えていくメロディ。なんて切ないんでしょ。(笑)


-完-


という事で、二回にわたって「フィールドオブざくアク」を
参加者視点でレビューさせていただきました。


私も実は今年、気合の入った曲と言う意味では2曲くらいしか
創れてないので(笑)全力をもって今回のアレンジに取り組みました!


M3まであと2週間、ゲームファンの方はもちろんですが、
そうでない方、これからはむすたさん(ざくアクの作者様)の
ゲームをスタートされる方、いろいろな方に手に取っていただいてその
作品の完成度の高さを感じて頂けると参加者一同喜ぶと思います!

 


話は変わりまして、mozellさんのファンの方ならある程度
ご存知と思いますが、今年からmozellさん、
フリーランスの音楽家としてのキャリアをスタートさせました。

 

そんなことで今作はmozellさんにとっても非常に大きな意味を持つ一枚に
なったのではないかと個人的に思ったりしてます。

私はフリーランスで音楽やれるような器ではありませんが、
そんな同志の羽ばたきををおもいっきり応援したいなと心から思っています。


楽家って、ただ作曲やアレンジやそれに関わる作業がうまければ
なれるわけではありません。「大成する」(定義が難しいですが)

となるとさらにそうです。


mozellさんの人柄や考え方、細かい配慮とか。
男前な所と酒強い所とか。
ご存知の方ならmozellさんがいかに音楽以外の事にも
気をかけられているかご存知だと思います。


きっとあの人ならざくアクのデーリッチのように、無垢な優しさで色んな仲間が
mozellさんの世界を創っていくんじゃないだろうか、と期待してしまう。

 

そして勝手な考えですが、限界まで挑戦してもらいたいな!
と心から思っています。

 

皆さん M3 [え-32a &b] で お会いしましょうね〜!

 

なお、私の新作「KLA-TWO」もよろしくお願いします(笑

Klang Gear - DTM factory in Japan. -Music album,KLA-TWO